更年期障害に対してピルを服用する方法もあります

更年期障害は、一般的に閉経の前後5年間の更年期に暑くも無いのに汗の出るスウェッティングや理由も無く顔が火照るホットフラッシュなど多種多様な症状に苦しめられます。
もし何かしらの症状が気になる場合は、更年期障害か検査で判断しましょう。
更年期障害の原因は、原始卵胞の減少や卵巣の機能低下により以下の5種類にホルモンバランスが大きく崩れる為です。

  • ゴナドトロピン放出ホルモン
  • 卵胞刺激ホルモン
  • 黄体形成ホルモンの性腺刺激ホルモン
  • ステロイドホルモンのエストロゲン
  • プロゲステロン

脳下垂の視床下部では、卵巣からのエストロゲンの分泌量の低下を感知すると共にエストロゲンの分泌を促進する卵胞刺激ホルモンを分泌します。
機能の低下した卵巣は卵胞刺激ホルモンに対応する事が出来ず、更に卵胞刺激ホルモンが分泌される事でホルモンバランスが崩れ更年期障害の症状が悪化します。
産婦人科では、不足する女性ホルモンを補う目的でエストロゲン単剤やプロゲステロン単剤及びエストロゲンとプロゲステロンの混合剤の3種類を用いるホルモン補充療法を行います。
加えて、人工的に合成した擬似エストロゲンと擬似プロゲステロンが配合されているピルが処方されています。

婦人科で行われるホルモン補充療法は、既往歴や現在の病状などの問診に加え、生殖器官や乳房及び甲状腺などの検査結果に基づき、ホルモン剤の種類だけで無く経皮吸収型製剤と経口剤の選択を行い治療を開始します。
ホルモン補充療法は、人為的に不足する女性ホルモンを急に補うので乳房や下腹部のハリに加えオリモノの異常や不正出血などの副作用を発症する事もあります。
しかし治療開始から1カ月~2カ月程度で体が治療薬に慣れ副作用の発症がなくなります。
ピルは、擬似女性ホルモンを配合している事から更年期障害の症状を緩和する医薬効果が期待できます。
ホルモン補充療法の薬剤に比べてホルモンの配合量が少ないので副作用が軽く、超低用量や3相性のピルは更に副作用の発生頻度が低く安全です。

ホルモン補充療法とは?

更年期障害におけるホルモン補充療法では、卵巣から分泌されている女性ホルモンであるエストロゲンが急激に減少しているため、必要最小限補充することが目的です。
補充することで、変化の幅を緩やかにすることができます。
ただし、エストロゲンだけを補充してしまうと副作用が出てしまう可能性があることから、プロゲステロンも併用して補充することになります。
組み合わせ方は、患者本人の年齢や閉経や子宮の有無などによっていくつかの種類に分かれていきます。

更年期障害の原因である女性ホルモンの急激な減少により発症するホットフラッシュやスウェッティングなどの自律神経失調症状に対しての効果が期待できる治療法です。
特に冷えやのぼせなどの血管運動神経症状に対しては、治療開始とともに改善できることが多く、他の症状に対しても日を追って改善していきます。
更年期障害の症状改善以外にも、骨粗しょう症の発症予防効果やアルツハイマー病の予防効果なども期待できるという報告があります。

ホルモン補充療法は、婦人科にて治療を受けることができます。
ピルのような飲み薬以外にも皮膚に貼って使用するタイプ、化粧品のように塗るゲルタイプなどもあります。
自分の身体に合う使いやすい方法を医師と相談して決めることが大切です。
更年期障害の治療が目的の場合であれば、健康保険がきくため、安心して受診することができます。
ただし、ホルモン補充療法では、あくまでもホルモンを補充するだけの治療法となります。
エストロゲンの低下が原因の症状以外に対しては効果が見られないため、不眠やいらいらなどの心因性が原因の症状の場合は、漢方療法や心療内科的な治療が必要となることがあります。